Simple Living

赴くままに生きてます

文化人類学との出会い

久しぶりにはてなブログを書いてみる。

昨年の暮れあたりから、深井龍之介さんのコテンラジオを聴くようになった。きっかけは前の職場の元上司の勧めだった。

そのラジオで気になったワード"文化人類学

正直この時までこのワードのことを知らなかった。気になって、文化人類学に関わるラジオを聴きまくった。

そこでふと思ったのは、これ、今までやってたことじゃないかと。

参与観察というフィールドワークを行い、その地域の文化や社会を研究してより良い社会や文化のあり方を探ろうという分野である。

言語を覚え、民族たちと共に過ごし生活する。まさにこれは2017年に訪れたフィリピンの田舎でやっていたことだった。

フィールドワークほどストイックに観察していたわけではないが、言語を習得し、現地の人になろうとしていた自分がいたのは確かだった。

そこでなぜ言語を習得したかったというと、田舎では英語があまり通じなかったのもあるが、一番の理由は小さい子供たちが現地の言葉で容赦無く話しかけてくるから。どうしても何を訴え話しかけてくれてるのかを知りたかったし、コミュニケーションをとりたかった。

現地の言葉を話すことで相手も喜んで話してくれるし、英語よりも距離が近い感じがするのも心地が良かった。

セブ島市内から北へ3時間程の田舎にいたのだが、日本人は誰もいない。

周りは親戚ばかりで小さなコミュニティができていた。そのコミュニティで過ごす時間は居心地がよく、ありのままの自分でいることができた。

言ってることが全部わかるわけじゃないからただ笑っているだけの時もあったけど、一緒に歌ったり踊ったり、言語以外での共感する場面も多かった。言葉じゃない何かをお互い感じていたと思う。

一緒に生活することで日本と違うところ、人間の原点みたいな生活に魅了されている自分がいた。電気は通っていたけど、雨水での生活や、ガスのない生活。日本の便利さに飽きていた自分にとってはとても刺激的で生きている感じがした。

正直、豊かすぎて今の生活に飽きている部分は大いにあると思う。

 

このように言語を習得し、現地の人たちと同じように暮らす。これは文化人類学に近いことなのではないかと知った時は、自分の中に電撃が走った。

 

これ、めちゃくちゃ興味あるし好きなことじゃんって。

 

さっそく、文化人類学の本も読むようになった。そこで奥野克巳さんに出会った。マレーシアのボルネオ島のプナン族という狩猟民を研究している人類学者である。

奥野さんの本を読み終わった後には、プナンに会いたいとなっていた。狩猟民とはどんな暮らしなのか興味がすごいあった。

まずは先生に会うにはどうしたら良いかと考え、たまたま講義を見つけたので、すぐに申し込んだ。

こういう行動力はめちゃくちゃ早いと思う。瞬間で行動。

 

講義が始まって、ついに先生とご対面。

授業後に、プナンに会いについていっていいかと尋ね、OKをもらった。来年3月に一緒に行くことになった。楽しみすぎる。

楽しみだけど、もちろん不安もある。そもそもフィリピンでも雨水などで生活していたけど、環境に慣れるのにすごく時間がかかるタイプ。繊細で神経質だから夜も1泊目は必ず寝れない。

そんな感じなら行かなくてもいいんじゃないとよく言われるけど、やっぱり自分の目で見てみたい、その場の空気感を感じたいって気持ちの方が強いから、行くを選択する自分がいる。

 

ということで、最近は文化人類学にどっぷりハマっている。

 

出会えて良かった、文化人類学